=はじめてでも安心|親のために家族ができる成年後見手続きをやさしく解説=
親の通帳が動かせない。
施設の契約が進まない。
このままで大丈夫なのか、不安になる——
そんな状況に直面していませんか。
認知症などで判断能力が低下すると、
たとえ家族であっても、親の代わりに手続きを進めることはできません。
そこで必要になるのが「成年後見制度」です。
とはいえ、
- 手続きが難しそう
- 何から始めればいいか分からない
- 家族で対応できるのか不安
こう感じて、なかなか一歩を踏み出せない方も多いのではないでしょうか。
この記事では、成年後見人の申請方法について、
- 手続きの流れ
- 必要書類
- 家族で進める際のポイント
- よくある不安とその対処法
まで、はじめての方でも分かるように丁寧に解説します。
難しく感じていた制度も、流れを理解すれば決して特別なものではありません。
👉 「今の状況で、自分に何ができるのか」
それが分かる記事になっています。
まずは全体の流れから、一緒に整理していきましょう。
第1章 なぜ今、成年後見制度が必要になるのか

「まだ大丈夫だと思っていた」
多くの方が、そう感じています。
少し物忘れが増えてきた。
同じ話を繰り返すことが増えた。
それでも日常生活は送れているため、
「本当に困るのは、まだ先の話だろう」と考えてしまいがちです。
しかし現実は、ある日突然やってきます。
親の通帳が動かせないという現実
たとえばこんな場面です。
- 銀行でお金を引き出そうとしたが断られた
- 介護施設の契約が進められない
- 入院手続きの書類にサインができない
どれも「家族ならできる」と思っていたことではないでしょうか。
ですが実際には——
👉 家族であっても、勝手に手続きはできません
なぜ家族でもできないのか
理由はとてもシンプルです。
銀行の手続きや契約は、すべて
👉 「本人の意思」に基づくものだからです。
つまり、
本人の判断能力が低下している場合、
その手続き自体が成立しなくなってしまいます。
これは厳しいルールに見えるかもしれません。
ですが本来は、
👉 本人の財産や権利を守るための仕組み
なのです。
突然やってくる「何もできない状態」
多くの方が戸惑うのは、
👉 「できなくなってから気づく」
という点です。
- 通帳が使えない
- 契約が進まない
- 手続きが止まる
そして、
「もっと早く知っていれば…」
と感じることになります。
成年後見制度が必要になる瞬間
こうした状況を防ぐためにあるのが、成年後見制度です。
この制度を使うことで、
- 家族や専門家が正式に代理できる
- 財産管理ができる
- 契約手続きが進められる
ようになります。
つまり——
👉 「家族ではできないことを、法律の力でできるようにする仕組み」
です。
大切なのは「困る前に知ること」
成年後見制度は、
「何もできなくなってから使うもの」
と思われがちですが、実は違います。
本当に重要なのは——
👉 「まだ話ができるうちに知ること」
です。
- 家族で話し合える
- 本人の意思を確認できる
- スムーズに準備できる
こうした時間があるかどうかで、
その後の負担は大きく変わります。
第1章まとめ
- 家族でもできない手続きがある
- 判断能力が低下すると手続きは止まる
- 成年後見制度はその解決手段
- 重要なのは「早く知ること」
第2章 成年後見制度とは?家族のためにやさしく理解する

「制度の必要性は分かったけれど、やっぱり難しそう…」
そう感じている方も多いかもしれません。
ですが安心してください。
成年後見制度は、仕組みとしてはとてもシンプルです。
成年後見制度の本当の意味
成年後見制度とは、
👉 判断が難しくなった方を、法律で支える仕組みです。
もう少し具体的に言うと、
👉 信頼できる人が、本人の代わりに手続きを行えるようにする制度
です。
ここで大切なのは、
👉 「勝手にできる」のではなく、「正式に認められる」こと
です。
家庭裁判所が関わることで、
安心して支援ができる仕組みになっています。
なぜ家族だけではできないのか(おさらい)
少し第1章の振り返りになりますが、重要なポイントです。
銀行・契約・不動産などはすべて、
👉 本人の意思確認が前提の手続き
です。
そのため、判断能力が低下すると
👉 誰も代わりにできない状態になります。
ここに、成年後見制度の役割があります。
成年後見制度でできること
制度を利用すると、後見人が次のようなことを行えます。
- 預貯金の管理
- 介護施設や病院との契約
- 不動産の管理や売却
- 各種支払いの手続き
👉 つまり
「生活に必要な手続きを止めないための仕組み」
です。
実は3つの種類がある(現行制度)
現在の制度では、支援の強さに応じて3つに分かれています。
| 種類 | 状態 | サポート |
|---|---|---|
| 後見 | ほとんど判断できない | 全体的に支援 |
| 保佐 | 判断がかなり不安 | 重要部分を支援 |
| 補助 | 少し不安 | 必要な範囲のみ |
👉 ポイントはこれです
「すべてを任せる制度ではない」
必要な範囲だけサポートすることもできます。
これから制度はどう変わるのか(2026年改正)
少しだけ今後の話にも触れておきます。
現在の制度は
👉 「一度始めると原則継続」
という特徴があります。
これに対して、今後は
- 必要な期間だけ利用できる
- 支援内容を柔軟に変更できる
👉 より使いやすい制度へ変わる予定です
誤解されやすいポイント
ここは多くの方が勘違いしています。
❌「家族なら自由にできる」
→できません
❌「後見人は好きに決められる」
→裁判所が判断します
❌「一度使うと戻れない」
→今後は柔軟化の方向
大切なのは「早すぎる」はないということ
成年後見制度は、
「もう遅い状態で使うもの」
ではありません。
むしろ大切なのは——
👉 「まだ判断できるうちに知ること」
です。
早く知っておくだけで、
- 家族で話し合える
- 方向性を決められる
- 手続きがスムーズになる
といった大きなメリットがあります。
第2章まとめ
- 成年後見制度は「法律で支える仕組み」
- 家族でも代わりにできない手続きを可能にする
- 状態に応じて3つの種類がある
- 今後はより柔軟な制度へ変わる予定
- 早く知ることが最大の準備になる
第3章 家族が申請する具体的な流れ【5ステップで解説】

「制度は分かった。でも実際どう動けばいいのか分からない」
ここで止まってしまう方がとても多いです。
ですが安心してください。
成年後見の申請は、流れで見ると
👉 5つのステップに整理できます
一つずつ見ていきましょう。
STEP1 まずは相談する
いきなり書類を作る必要はありません。
まずは次のような場所に相談します。
- 家庭裁判所
- 地域包括支援センター
- 成年後見支援センター
ここで、
- 制度の説明
- 必要書類
- 手続きの流れ
を教えてもらえます。
👉 「最初に相談する」だけで難易度が大きく下がります
STEP2 診断書を準備する
次に必要なのが、
👉 成年後見制度用の診断書です
これは、
- 判断能力の程度
- 後見・保佐・補助の判断
を決める重要な資料です。
主治医や専門医に依頼して作成します。
👉 ポイント
普通の診断書ではなく“専用書式”を使うこと
STEP3 必要書類をそろえる
ここが一番時間がかかる部分です。
主な書類は次の通りです。
- 申立書
- 申立事情説明書
- 親族関係図
- 財産目録
- 収支予定表
- 親族の意見書
- 戸籍謄本・住民票
- 通帳・不動産などの資料
👉 ここで一番大事なのは
「親の財産を正確に把握すること」
です。
STEP4 家庭裁判所へ申請する
書類がそろったら、
👉 本人の住所地を管轄する家庭裁判所へ提出
します。
(例:名古屋市 → 名古屋家庭裁判所)
提出方法は、
- 窓口
- 郵送
どちらでも可能です。
STEP5 面談・審査 → 後見人決定
申請後は、裁判所による確認が行われます。
主な流れは👇
- 申立人へのヒアリング
- 本人の状況確認
- 親族への意向確認
- 必要に応じて医師鑑定
その後、
👉 後見人が正式に選ばれます
注意:家族が必ず後見人になれるわけではない
ここは重要です。
- 家族間で意見が対立している
- 財産が多い
- 不動産の売却が関わる
こういった場合は、
👉 専門職(弁護士・司法書士)が選ばれることもあります
期間と費用の目安
- 期間:1〜3ヶ月程度
- 費用:数千円〜数万円
※鑑定がある場合は追加費用あり
第3章まとめ
- 手続きは「5ステップ」で進む
- 最初は相談からでOK
- 書類準備が一番の山場
- 家族が必ず後見人になるとは限らない
第4章 必要書類と実務ポイント【ここでつまずかないために】

ここからは、少し現実的な話になります。
成年後見の申請で多くの方が悩むのが、
👉「書類の準備」です。
ですが逆に言えば、
👉 ここを押さえれば手続きは8割進みます
一つずつ整理していきましょう。
必要書類の全体像
まずは全体を把握することが大切です。
主な書類は以下の通りです。
- 申立書
- 申立事情説明書
- 親族関係図
- 親族の意見書
- 財産目録
- 収支予定表
- 後見人候補者事情説明書
- 戸籍謄本・住民票
- 通帳・不動産などの資料
👉 ポイントは
「すべて裁判所の判断材料になる」
ということです。
【公式】書式ダウンロード(必ずここから)
書類は必ず公式のものを使います。
👉 裁判所の書式一覧
👉 ここからダウンロードできるもの
- 申立書
- 事情説明書
- 親族関係図
- 意見書
- 財産目録 など
👉 古い様式は使わないよう注意
(旧書式がネット上に結構あります。オリジナルを確認して使用をお願いします。)
診断書の重要性(最重要)
申請で最も重要な書類がこれです。
👉 成年後見制度用の診断書
- 判断能力の程度
- 制度の種類(後見・保佐・補助)
すべての基準になります。
👉 医師向け手引き
本人情報シート(意外と重要)
https://www.courts.go.jp/vc-files/courts/2021/202110shindansyotebiki_2.pdf
これは見落とされがちですが重要です。
👉 本人の生活状況を伝える資料
作成者:
- ケアマネジャー
- 医療ソーシャルワーカー
- 施設職員
👉 診断書の精度にも影響します
財産目録でつまずく人が多い理由
ここが最大の山場です。
対象になるもの👇
- 預貯金
- 定期預金
- 株・保険
- 不動産
- 借入金
👉 よくあるミス
- 「だいたい」で書く
- 把握できていない
- 記載漏れ
👉 結果
手続きが止まる・信用が下がる
親族関係で注意するポイント
ここも重要です。
- 兄弟と連絡が取れない
- 意見が分かれている
👉 対応
- 分かる範囲で提出
- 正直に記載
👉 隠さないことが一番大事
よくある失敗パターン
実際に多いのはこの3つです。
❌ 書類の不備
- 日付が古い
- 記載が不一致
- 添付漏れ
👉 差し戻し
❌ 財産の曖昧さ
- 正確でない
- 証拠がない
👉 信頼低下
❌ 家族トラブル
- 意見対立
- 不信感
👉 専門職後見人になる可能性
実務で失敗しない3つのコツ
ここが一番大事です。
✔ コツ①:資料はすべて出す
👉 隠さない・正確に
✔ コツ②:目的を明確にする
例:
- 施設費用の支払い
- 不動産売却
👉 「なぜ必要か」を書く
✔ コツ③:迷ったら相談
- 家庭裁判所
- 地域包括支援センター
👉 一人で進めない
第4章まとめ
- 書類準備が最大の山場
- 診断書と財産目録が特に重要
- 正確さと一貫性がカギ
- 隠さず正直に進める
第5章 失敗しないための注意点とこれからの選択

ここまで読んでいただいた方は、
「やるべきことは分かってきた」
「でも、まだ少し不安が残る」
そんな状態かもしれません。
実際、成年後見の手続きは
すべてがスムーズに進むとは限りません。
ここでは、多くの方がつまずくポイントと、
その対処法を整理していきます。
よくある不安とその対処法
Q1:兄弟と連絡が取れない場合はどうすればいい?
結論から言うと——
👉 連絡が取れなくても申請は可能です
成年後見制度では、
親族全員の同意は必須ではありません。
ただし重要なのは、
👉 「連絡を試みた事実」を残すこと
です。
- 電話・メール・手紙で連絡
- 記録を残す
- 申立書に正直に記載
裁判所は必要に応じて通知を行い、
返答がなければ手続きは進みます。
Q2:医師が診断書を書いてくれない場合は?
これもよくあるケースです。
まず知っておきたいのは——
👉 主治医でなくても問題ないということです。
対応方法は以下の通りです。
- 医師に制度を説明して再依頼
- 認知症外来・専門医に依頼
- 家庭裁判所に相談
どうしても難しい場合は、
👉 裁判所による医師鑑定も可能です
(※費用は5〜10万円程度)
Q3:家族の意見がまとまらない場合は?
この場合は注意が必要です。
- 後見人を誰にするかで対立
- 財産の扱いで意見が分かれる
👉 こうした場合、
専門職(弁護士・司法書士)が選ばれる可能性が高くなります
これは
👉 本人の利益を守るための判断
です。
無理にまとめようとせず、
正直に状況を伝えることが大切です。
Q4:費用が不安な場合は?
申請にかかる費用は比較的少額です。
- 申立手数料:約数千円
- 郵送費:約数千円
大きな費用になるのは、
- 医師鑑定
- 専門職後見人の報酬
です。
ただし、
👉 後見人の報酬は本人の財産から支払われます
また、自治体によっては助成制度もあります。
これからの判断で大切なこと
ここまで読んでいただいた中で、
一番お伝えしたいのはこれです。
「いつ始めるか」がすべてを左右する
多くの方がこう感じます。
「もう少し様子を見よう」
「まだ大丈夫だろう」
ですが実際には——
👉 「もっと早く知っていれば」と感じる方が多いのです。
早めに動くことで変わること
- 本人の意思を確認できる
- 家族で話し合いができる
- 手続きがスムーズになる
👉 余裕があるかどうかで負担が大きく変わります
最後に 完璧でなくて大丈夫です
親のことを考える時間は、
決して簡単なものではありません。
不安もあります。
迷いもあります。
でも——
👉 一歩踏み出すことで、守れる安心があります。
成年後見制度は、
- 本人の生活を守る
- 家族の負担を減らす
ための仕組みです。
👉 完璧でなくて大丈夫です
まずは、
- 相談する
- 情報を集める
そこからで十分です。
その一歩が、
これからの安心につながっていきます。
第5章まとめ
- 想定外の問題は誰にでも起きる
- 正しく対処すれば進められる
- 重要なのは「早く知ること」
- 一人で抱え込まないことが大切
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地域包括支援センター
市町村が設置主体となり、保健師・社会福祉士・主任介護支援専門員等を配置して、住民の健康の保持及び生活の安定のために必要な援助を行うことにより、地域の住民を包括的に支援することを目的としています。
お住まいの住所によって、担当の地域包括支援センターが異なります。
もし今、
「何から始めればいいか分からない」
「まだ早いかもしれない」
そう感じているのであれば、
👉 まずは一度、地域包括支援センターに相談してみてください。
無料で相談でき、今の状況に合った進め方を教えてもらえます。
👉 “相談すること”が最初の一歩です。

https://www.mhlw.go.jp/content/12300000/001671185.pdf








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